自転車に潜む危険

ここでは、「自転車に潜む危険」 に関する記事を紹介しています。
朝夕の通勤通学時や混雑した歩道で、歩行者の間を猛スピードですり抜けていく自転車。
思わずヒヤリとしたことはありませんか?

日頃自転車によく乗る人にはもちろんですが、歩行者の立場からも見過ごせない重要な記事がありました。

東京や大阪など主要4地裁の交通事故専門の裁判官は今年3月、「歩道上の事故は原則、歩行者に過失はない」とする「新基準」を提示した。
07年の道交法改正(施行は08年)で歩道を走れる条件を明確にし、車道走行のルールを厳格化した。
自動車やオートバイの事故では、歩行者側の過失の程度により車両側の責任を軽減する「過失相殺」の基準が示されているが、自転車にはない。
歩道上の事故については道交法で自転車の走行が原則禁止され、通行できる場合も歩行者の安全に注意する義務がある。
「事故の責任は原則、自転車運転者に負わせるべきだ」とした上で、運転者が児童や高齢者でも変わらないとし、他の3地裁も基本的に一致した。
現在自転車には自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)のように所有者が強制加入する保険がない。

(2010年8月21日 自転車:歩行者との事故に高額賠償判決…過失相殺認めず(毎日jp)より抜粋)



自転車は軽車両なので車道を走行する(自転車通行可の標識がある歩道を除く)のが原則ですが、2008年(平成20年)に施行された改正道路交通法で例外として以下の場合も歩道の通行ができるようになりました。

・13歳未満の子供や70歳以上の高齢者や身体の不自由な人
・交通の状況からみてやむを得ない場合

しかしそのような場合でも、歩行者との事故が起こると自転車側に全ての過失が問われます。また、歩道上にある自転車通行帯も、厳密には歩道の一部と見なされますので安心して走行できません。

歩道上での自転車と歩行者の事故は、原則として歩行者に過失はないというのが4地裁の提示した見解です。

さらに恐ろしいことに、例え自転車側が児童を含む未成年や高齢者であっても過失は軽減されません。
小さいお子さんを持つ家庭でも、接触した歩行者が高齢の場合重大な事故に発展する恐れがあるため、まずは自転車のマナーやルールを親がしっかりと理解し、子供たちに責任を持って教えていく必要があります。

ちなみにあまり知られていませんが、自転車がチリンチリン!とベルを鳴らして歩行者に道を開けさせる行為は「歩行者通行妨害」(2万円以下の罰金または科料)として取り締まりの対象になります。携帯電話の使用や傘をさしての片手運転も安全運転義務違反(3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金)です。

自転車に乗る際には、自転車通行可の歩道で歩行者の安全を守り注意深く通行するか、もしくは車道脇を自動車やバイクに注意して走行するのか、いずれかになります。ただし、道交法の原則を守り車道を左側端に沿って走行するのは、バイクの追い越しや大型車通過時の風圧、駐車車両の回避、路面脇に砂利がたまって滑りやすいなどの理由から、危険を伴うのが現状です。

また歩行者が悪意を持って自転車にぶつかってくるケースも考えられます。
その場合、交通事故で立件ということになれば自転車側の重過失傷害に問われる恐れがあります。怪我がなくても事故ということで病院に行けば、たいてい全治2週間の打撲程度の診断書を書いてもらえます。歩行者の過失をとられないことを逆手にとって治療費や休業補償などを請求する悪質な手口には注意が必要です。

自転車には自動車のように自賠責保険がないため、所有者自身で自主的に保険加入をする必要があります。
かつては損害保険会社が自転車総合保険を扱っていたのですが、改正道交法により自転車の通行ルールが厳格化された2008年以降は減少傾向にあります。

2010年8月現在、自転車に適用される賠償責任のある保険を挙げておきます。

まずは、自転車購入時に貼ってあるTSマーク(自転車安全整備士によって点検・整備された自転車に貼られるシール)につく保険です。
しかしTSマーク付帯保険の賠償責任補償は、支払い条件が「死亡又は重度後遺障害(1~7級)を負わせた場合」と非常に厳しく、補償期間も1年間で、更新時には自転車整備士の点検を受け、点検料(1500~2000円)+交換部品代がかかります。毎年自転車を有料で整備点検に出す人は少なく、加入率も2%程度のようです。

損保各社が販売している普通傷害保険にも自転車事故時の賠償責任は補償されますが、保険料は割高です。

火災保険や自動車保険の特約として付けることも可能で、保険会社からみても単体で販売するよりもコストがかからず、安く加入できるのでお勧めです。またクレジットカードに付随する傷害保険の中には、カード所有者の自転車事故をカバーするものもあります。

万が一自転車で事故を起こした際、自分や家族に適用される保険に入っているのか、一度確認しておくべきです。
自転車というのは便利でエコで手軽な移動手段なのですが、同時に非常に怖い乗り物であることを認識しておきましょう。

【参考】
自転車事故で賠償5千万、実刑、失職…加害者に重い代償(毎日jp)
自転車保険:低い認知度 損保各社、販売中止 警察庁所管系も加入2%
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