山本五十六と上杉鷹山とガルシアへの手紙とS字カーブ理論

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『やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ』

組織を率いるリーダーへの教訓を示した有名な格言です。

太平洋戦争時の連合艦隊司令長官で名将として評価の高い山本五十六の言葉とされていますが、江戸時代に米沢藩の藩政を立て直した上杉鷹山(ようざん)の言葉「してみせて、言ってきかせて、させてみよ」が基になったと言われています。
(ちなみに『なせば成る、なさねば成らぬ、何事も ならぬは人の、なさぬなりけり』も鷹山の言葉です。やれば何でも出来る、できないのは単にやらないからだというのはシンプルですが含蓄がありますね)

かたや厳しい戦局の中で戦うことを強いられ、卓越した指導力で艦隊をまとめ上げて米国に対抗した人物、かたや旧体制のしがらみを崩し、優れた統治能力で家臣や領民の信頼を集め改革を進めた人物。
そんな両者ほどの偉人でも、組織の上に立って人を動かす上で計り知れない苦労があったのだろうということが、これらの格言からうかがえます。

特に現状の体制を打破して組織を再構築する作業は、新規に組織や事業を立ち上げることよりもビジョンや統率力などの面でリーダーの更なる力量が問われるのかもしれません。


一方、1899年にアメリカの教育家エルバート・ハバードによって書かれ、当時ベストセラーになった『ガルシアへの手紙』には、組織や企業に必要とされる理想の部下の姿が説かれています。
キューバ戦争において、マッキンレー大統領にキューバの反乱軍のリーダー・ガルシア将軍へ連絡を取ることを命じられたローワンという名の男が、黙って大統領から手紙を受け取り、数々の困難や危機に直面しながらも与えられた職務を果たすという実話が基になっています。


会社に雇われているだけで安心して、また日々のルーティンワークに慣れきってしまっている大勢の従業員たち。
そんな、文句や愚痴ばかりで頼まれごとを引き受けない、自ら動こうとしない、意志が薄く無関心な従業員たちの中で、ローワンのように実直で誠実で行動力のある人間だけがどんな組織や企業からも必要とされていると述べられています。

まあ平たく言えば、雇い主から見た一種の理想の従業員、つまり黙って頼まれたことを実行に移す忠実な部下の姿が賞賛されており、いわばトップは大勢の役に立たない従業員にどれだけ悩まされているかという経営者側のお話なので、読む人の立場によっては随分受け取り方が変わってくると思います。

なお、原書『A MESSAGE TO GARCIA』の著作権はすでに消滅しており、ネット上の様々なサイトでテキストが公開されているので誰でも自由に読むことができます。私は英語の2倍速と4倍速のオーディオブック版をデジタルプレイヤーに入れて持ち歩き、速聴のトレーニングとして聞いています。


話を戻しますが、現代社会においては単に黙って頼まれた仕事を忠実に実行するというだけでは「ガルシアに手紙を届ける人物」にはなれないでしょう。

いわゆる指示待ち人間ではなく、自ら考えたことに沿って動ける人間、率先して自ら動く人間。
多くの企業では、そういう人間であることを前提に、かつ実行力や行動力を備えた人が求められています。
また自分で起業する場合でも、これらの資質はビジネスを成功させる上で非常に大切です。

自ら創造し、誰もやったことのない事業に一から取り組んでいく、あるいは不可能だと思われることを為し遂げることは、仕事をする上での一番の喜びではないでしょうか。

脳機能学者・苫米地英人氏の著作『まずは親を超えなさい!』の中でも紹介されている認知心理学によると、人間は今まで生きてきた中で一度は見た光景、親や学校や職場で教わったこと、自分が記憶している過去の映像等に基づいて行動する、つまり「過去の中に生きている」そうです。

同書では、自分が知っている世界以外に広がる世界や可能性があることを知り、自分の中の既存の判断基準や常識を打ち破る勇気と行動力が我々にとって必要であると書かれています。自分自身で「パラダイムシフト」を起こして、過去の生き方を壊さなければ真の自己実現は不可能なのかも知れません。
 

最初からできないと決めつけないで自分にはできると信じること、そして自分が成功するイメージを想い描くことは人間が夢を実現する上でとても大切な要素で、古今東西のあらゆる自己啓発本やビジネス書にも必ずと言っていいほど書かれています。

まずは現在の自分の立ち位置を把握し、今の自分は何ができて何ができないのか、どんな自分を目指しているのか、そのためには何が必要で、目標から逆算してどういうプロセスを経ていくのかを具体的にイメージします。

更に外部環境の変化を予測し、消費動向、少子高齢化などの人口構造、法規制の強化・緩和などの可能性、競合するライバルの存在や参入などを様々な理論やツールを用いてSWOT分析(Strength, Weakness, Opportunity, Threatの略)します。

特にMBAの基本理論でもあるフォスターのS字カーブ理論は、時間の経過と物事の成長・発展との関係を表すもので、通常は製品や市場のライフサイクルを「黎明(導入)期、成長期、成熟期、衰退期」の4つの段階に分けて分析するのですが、ビジネスモデルなどにも応用することができます。
どんな産業でもどんなビジネスでも必ずライフサイクルがあり、成長し続けることはありません。

仮に自分で事業を始めるとしたら、あと何年間需要があって、初期投資がいくらかかり、何年で回収できて、何年目から収益が出て、その間に次のステップとして何を準備して、どのような形で事業を収束させるかなどを当初から見越しておかなければなりません。

例えば、着メロ職人、白いたい焼き屋、移動メロンパン屋さん、猫カフェなどは、数年先の技術や環境や市場や顧客嗜好の変化を予測した時にビジネスモデルとしては短命であることがわかりますし、そうすればあらかじめ「こういうビジネスは副業収入と割り切り本業にしない方が良いな」などと考えることもできます。
あるいは、衰退期に入った製品やサービスや市場でも別の切り口から世間に浸透させ、再びブームを起こすなどの手法もあります。
この辺のアーリーアダプターとかキャズム(ミゾ)の話は非常におもしろいのですが、長くなるのでまたの機会にします。

私の仕事の場合、為替の変動によって収益が大きく左右されるため、円高や円安時にはそれぞれに最適な取引にシフトさせたり、資本を持った大手企業の参入を常に想定し個人事業であることのメリットを生かす工夫や新しいビジネスアイデアの実践など挙げればきりがないほど様々なケースを想定して動きます。
余談ですが、このところの円高進行でほとんどの売上を外貨のまま海外の口座に置いているので円資金の調達が大変です(笑)


「地を知り人を知りそして己の天を知るに至る」
三国志を題材にした漫画『蒼天航路』で、主人公・曹操孟徳が雌伏の時代を経て歴史の表舞台に躍り出る時のセリフですが、まず世間の動向や情勢を把握し彼我の分析をすれば己の為すべきことが見えてくるというのは、現代のビジネスにも通じる手法だと思います。



以上、心に浮かんだことをお酒を飲みながら徒然なるままに書いてみました(笑)
  




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