ビジネス

ここでは、「ビジネス」 に関する記事を紹介しています。

…なんかPHP文庫のタイトルみたいですみません。

関西ローカルですが、朝日放送『LIFE~夢のカタチ~(さすらいのうどん職人 竹原友徳さん 10月30日放送)』を見ました。
http://asahi.co.jp/life/backnum/101030.html

うどん好きが高じて香川県の有名うどん店で修業をつまれた後、2年間かけて日本全国を武者修行で回り、故郷の京都府・綾部で手打ちうどん店を開店された若きうどん職人さんのお話でした。

番組では、笑顔が素敵な店主の素朴な人柄に魅かれて集まってくるお客さんや支援者の方との温かいエピソードが紹介されていました。

建築経験一切なしのご主人が、店までも手作りにこだわり、ほぼ一から自分の手で新店舗を作り上げていく訳ですが、その過程で奥さまや友人や土壁塗りのボランティアの方などの助けを得て、しだいに「手作りの店舗」というご主人の夢が共有され、関わった人々みんなの夢になっていきます。

人生における「人とのかかわり」とは、大切でかけがえのない、その人間のキャリアなんですよね。

そして迎えたオープンの日、完成したばかりの店で、武者修行時代に知り合われた美人の奥さま(益子焼の陶芸家さんらしい)と、たくさんの方々に祝福されながら“結婚うどん披露宴”を開かれました。決して好立地とはいえない場所にありながら、新しいお店は大繁盛の様子でした。

ご主人がそれまでの人生で関わってきた様々な人や、店舗作りを見守ってこられた地域の方、手作りの店のうわさに興味を持たれた方、オープンを兼ねた“結婚うどん披露宴”のインパクト、ネット上での話題、地元のクチコミ、評判を聞きつけたテレビ局の取材、番組を見て店主のこだわりに好感を持った視聴者、またその感想をSNSやブログで伝える者。

ご主人のモノ作りに対する姿勢に起因する、すべての要素が評判を呼び集客へとつながる訳です。

それはビジネススクールでMBAを取得したからって出来ない、別次元の成功軸なんでしょう。

人材派遣業のパソナでは、内定をもらえなかった大卒未就労者を対象に、社会人に求められるコミュニケーション能力を徹底的に身につける研修プログラムを取り入れ、話題になっていました。

まず採用担当者や上司に好感をもたれるコミュニケーション・テクニックを身につけるというのは順序が違うというか、失敗しないことを前提に最適解の決められた研修を受けた“優秀な”人間って生き残れるんですかね。もちろん一定の常識やビジネスマナーは必要ですが、何がやりたいのかわからない、自分の強みがわからないことこそが根っこの問題なのでは。
「100社受けましたがすべて落ちました。しかしそれで自分に足りないものが何か気づきました!」っていう学生のほうがまだ将来の“のびしろ”を感じます。

デンマークの思想家・キルケゴールは「自らの挫折の中に信仰を持つ者は、自らの勝利を見出す」と述べています。

何かを成し得るためには、やれるかどうかを理論や法則や過去の事例から考えるだけではなく、例え困難な状況下でもやりたいことをやり抜く熱意と実直さと継続力もまた大切なアビリティですね。

『竹松うどん店』、ぜひ一度訪れてみたいです。

京都府綾部市志賀郷町儀市前13(舞鶴若狭自動車道「綾部IC」より車で10分)
11時から15時まで(売り切れ次第終了)
定休日は7と8がつく日(7,8,17,18,27,28日)
※変更される場合があります
[成功を呼び寄せる人]の続きを読む
仕事で調べ物をしていて、ふと目に止まった言葉です。

「共有地(コモンズ)の悲劇」とは、牧草地のような共有地において、それぞれが無秩序に資源を消費していくと、やがて各々の取り分がなくなるという理論です。アメリカの生態学者ギャレット・ハーディンによって1968年に発表されました。
資源管理の必要性は、地球環境問題や石油などの天然資源に対しても当てはまります。

個々のユニットのパフォーマンスが最大限に達したとき、エリア内の資源は枯渇し、個々の利益はしだいに下降線を辿り始めます。

それを防ぐには、あるいは統制するにはどうすればよいのか。
現実には様々な思惑やしがらみの中で、より良い解決策を導き出さねばなりません。

長期的な計画の元で、資源が劣化しないように誰かが管理をするのか。
結果だけに目をやり、パフォーマンスが落ちてきたら新たな参入者と入れ替えるのか。

オープンアクセスの共有地ではないのですが、仕事で似たようなケースがあったので、少し考えさせられました。
[「共有地の悲劇」]の続きを読む
ビジネスでサイト運営をしていると、ユーザーサポート用などのメールアドレス宛てに来る迷惑メールの対策に悩まされます。ときには、海外からいかにも怪しげな内容の英文メールが届くことがあります。

例えば、こんな内容のメールです。

”私はある病気のために長期入院中のアラブ人女性です。先日小さい頃に生き別れた両親が事故で亡くなりました。両親は娘の私のために未採掘の油田の石油採掘権を遺してくれました。しかし私は寝たきりで油田を開発する資金もありません。もし資金の援助があれば私は投資をしてくれた人たち全員に石油採掘権を分け与えるでしょう。石油の埋蔵量が豊富なら継続的に莫大なリターンを約束できます。あなたの援助をお待ちしています。”

”私はフランスでは実績のある弁護士です。本業の他にも様々な投資を通じて資産を増やしてきた実績があります。今私は日本の不動産投資に大変興味があります。しかし日本語での物件探しや契約締結に不安があるので是非ともあなたに日本でのパートナーになって欲しいのです。もちろんお礼として十分な報酬をあなたに約束します。”

最近ではプロバイダやGメールでも迷惑メール対策が強化されているので、あまりこのようなメールは見かけなくなっていたのですが、先日、郵送でこんなメールがオフィスに届きました。
一枚のワープロ打ちの用紙に手書きでサインがしてあり、以下のような内容が綴られていました。

”私はマレーシアの弁護士です。長年の顧客であったマイケル・****が心臓病のため他界しました。2004年12月のスマトラ沖地震が原因で彼はすべての親族を亡くし心労のあまり病を患いました。もし相続人が現れなければ彼の莫大な遺産は国庫に入ると銀行から最終通達がありました。そこで彼が遺した約1800万ドルの相続人として私はあなたを探し出しました。彼と同じ姓を持つあなたなら法的な書類を整えて遺産相続の手続きができます。もし私の提案があなたのモラル規範に反すれば謝罪いたします。しかしこの相続話に少しでも興味がおありなら至急連絡を下さい。”

****の部分は私の姓のローマ字つづりになっており、確かに親族以外ではあまり見ない珍しい姓なのですが、海外にはなおさら存在しない名前だと思います(汗)

いずれのメール内容も怪しさ満載ながら、日本のフィッシングメール詐欺などと比べるとスケールの大きなホラ話で、妙に感心してしまいます。ただし、メアドはフリーメール、住所には番地がないなどディテールが粗雑なのはご愛敬ですが(笑)
[ありえない!?海外の詐欺メール]の続きを読む
最近Twitterを始め、伝えたい内容を端的にまとめることの大切さを痛感している今日この頃です。

というわけで、戦国時代の逸話をひとつ。

越後の国主で、若き上杉謙信(当時の名は長尾景虎)が家臣同士の相次ぐ内乱に愛想を尽かし、出奔して仏門に入ろうとしたことがありました。
若干22歳で国内を制定した評判は周辺諸国に及び、当時謙信は甲斐の武田信玄に国を追われた小笠原氏、村上氏ら信濃勢の救援や、北条氏康に所領を奪われた関東管領・上杉憲政の保護、さらには朝廷の復興援助のための上洛など謙信を頼る諸勢力への助力に心血を注いでいました。
しかしそんな謙信の志を慮らず、いつまでも内紛を続け一枚岩になることのできない国内の親戚衆や豪族の調停に手を焼き、失望した謙信は武門を捨て出家を決意したと言われています。

突如カリスマ的なリーダーを失うことになった家臣たちの動揺や狼狽ぶりは想像に難くありません。
数か月後、固く結束することを誓った家臣達の懸命の説得により謙信は再び越後国主として復帰します。

戦国時代という社会観念を差し引いても、自分より人生経験があり分別あるはずの年長者のわがままや足の引っ張り合いに謙信も呆れ果てたことでしょう。

優れた組織とは個々の小さな問題に無駄な時間や能力を割かず、大きな仕事に結束して立ち向かえる組織だと思います。


また、外的環境への対応に向けるべきエネルギーを内に澱ませ、結果的に変化に対応できる唯一のリーダーを放逐するというケースもあります。最近では、富士通の野副前社長の不可解な解任劇がありました。
スティーブ・ジョブズも一度アップルを追われていますが、のちに復帰して見事に業績を回復させています。
組織がどうしても必要とする人間は、戻るべくして戻るのかもしれませんね。
[上杉謙信の出奔にみる組織のあり方]の続きを読む
『やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ』

組織を率いるリーダーへの教訓を示した有名な格言です。

太平洋戦争時の連合艦隊司令長官で名将として評価の高い山本五十六の言葉とされていますが、江戸時代に米沢藩の藩政を立て直した上杉鷹山(ようざん)の言葉「してみせて、言ってきかせて、させてみよ」が基になったと言われています。
(ちなみに『なせば成る、なさねば成らぬ、何事も ならぬは人の、なさぬなりけり』も鷹山の言葉です。やれば何でも出来る、できないのは単にやらないからだというのはシンプルですが含蓄がありますね)

かたや厳しい戦局の中で戦うことを強いられ、卓越した指導力で艦隊をまとめ上げて米国に対抗した人物、かたや旧体制のしがらみを崩し、優れた統治能力で家臣や領民の信頼を集め改革を進めた人物。
そんな両者ほどの偉人でも、組織の上に立って人を動かす上で計り知れない苦労があったのだろうということが、これらの格言からうかがえます。

特に現状の体制を打破して組織を再構築する作業は、新規に組織や事業を立ち上げることよりもビジョンや統率力などの面でリーダーの更なる力量が問われるのかもしれません。


一方、1899年にアメリカの教育家エルバート・ハバードによって書かれ、当時ベストセラーになった『ガルシアへの手紙』には、組織や企業に必要とされる理想の部下の姿が説かれています。
キューバ戦争において、マッキンレー大統領にキューバの反乱軍のリーダー・ガルシア将軍へ連絡を取ることを命じられたローワンという名の男が、黙って大統領から手紙を受け取り、数々の困難や危機に直面しながらも与えられた職務を果たすという実話が基になっています。


会社に雇われているだけで安心して、また日々のルーティンワークに慣れきってしまっている大勢の従業員たち。
そんな、文句や愚痴ばかりで頼まれごとを引き受けない、自ら動こうとしない、意志が薄く無関心な従業員たちの中で、ローワンのように実直で誠実で行動力のある人間だけがどんな組織や企業からも必要とされていると述べられています。

まあ平たく言えば、雇い主から見た一種の理想の従業員、つまり黙って頼まれたことを実行に移す忠実な部下の姿が賞賛されており、いわばトップは大勢の役に立たない従業員にどれだけ悩まされているかという経営者側のお話なので、読む人の立場によっては随分受け取り方が変わってくると思います。

なお、原書『A MESSAGE TO GARCIA』の著作権はすでに消滅しており、ネット上の様々なサイトでテキストが公開されているので誰でも自由に読むことができます。私は英語の2倍速と4倍速のオーディオブック版をデジタルプレイヤーに入れて持ち歩き、速聴のトレーニングとして聞いています。


話を戻しますが、現代社会においては単に黙って頼まれた仕事を忠実に実行するというだけでは「ガルシアに手紙を届ける人物」にはなれないでしょう。

いわゆる指示待ち人間ではなく、自ら考えたことに沿って動ける人間、率先して自ら動く人間。
多くの企業では、そういう人間であることを前提に、かつ実行力や行動力を備えた人が求められています。
また自分で起業する場合でも、これらの資質はビジネスを成功させる上で非常に大切です。

自ら創造し、誰もやったことのない事業に一から取り組んでいく、あるいは不可能だと思われることを為し遂げることは、仕事をする上での一番の喜びではないでしょうか。

脳機能学者・苫米地英人氏の著作『まずは親を超えなさい!』の中でも紹介されている認知心理学によると、人間は今まで生きてきた中で一度は見た光景、親や学校や職場で教わったこと、自分が記憶している過去の映像等に基づいて行動する、つまり「過去の中に生きている」そうです。

同書では、自分が知っている世界以外に広がる世界や可能性があることを知り、自分の中の既存の判断基準や常識を打ち破る勇気と行動力が我々にとって必要であると書かれています。自分自身で「パラダイムシフト」を起こして、過去の生き方を壊さなければ真の自己実現は不可能なのかも知れません。
 

最初からできないと決めつけないで自分にはできると信じること、そして自分が成功するイメージを想い描くことは人間が夢を実現する上でとても大切な要素で、古今東西のあらゆる自己啓発本やビジネス書にも必ずと言っていいほど書かれています。

まずは現在の自分の立ち位置を把握し、今の自分は何ができて何ができないのか、どんな自分を目指しているのか、そのためには何が必要で、目標から逆算してどういうプロセスを経ていくのかを具体的にイメージします。

更に外部環境の変化を予測し、消費動向、少子高齢化などの人口構造、法規制の強化・緩和などの可能性、競合するライバルの存在や参入などを様々な理論やツールを用いてSWOT分析(Strength, Weakness, Opportunity, Threatの略)します。

特にMBAの基本理論でもあるフォスターのS字カーブ理論は、時間の経過と物事の成長・発展との関係を表すもので、通常は製品や市場のライフサイクルを「黎明(導入)期、成長期、成熟期、衰退期」の4つの段階に分けて分析するのですが、ビジネスモデルなどにも応用することができます。
どんな産業でもどんなビジネスでも必ずライフサイクルがあり、成長し続けることはありません。

仮に自分で事業を始めるとしたら、あと何年間需要があって、初期投資がいくらかかり、何年で回収できて、何年目から収益が出て、その間に次のステップとして何を準備して、どのような形で事業を収束させるかなどを当初から見越しておかなければなりません。

例えば、着メロ職人、白いたい焼き屋、移動メロンパン屋さん、猫カフェなどは、数年先の技術や環境や市場や顧客嗜好の変化を予測した時にビジネスモデルとしては短命であることがわかりますし、そうすればあらかじめ「こういうビジネスは副業収入と割り切り本業にしない方が良いな」などと考えることもできます。
あるいは、衰退期に入った製品やサービスや市場でも別の切り口から世間に浸透させ、再びブームを起こすなどの手法もあります。
この辺のアーリーアダプターとかキャズム(ミゾ)の話は非常におもしろいのですが、長くなるのでまたの機会にします。

私の仕事の場合、為替の変動によって収益が大きく左右されるため、円高や円安時にはそれぞれに最適な取引にシフトさせたり、資本を持った大手企業の参入を常に想定し個人事業であることのメリットを生かす工夫や新しいビジネスアイデアの実践など挙げればきりがないほど様々なケースを想定して動きます。
余談ですが、このところの円高進行でほとんどの売上を外貨のまま海外の口座に置いているので円資金の調達が大変です(笑)


「地を知り人を知りそして己の天を知るに至る」
三国志を題材にした漫画『蒼天航路』で、主人公・曹操孟徳が雌伏の時代を経て歴史の表舞台に躍り出る時のセリフですが、まず世間の動向や情勢を把握し彼我の分析をすれば己の為すべきことが見えてくるというのは、現代のビジネスにも通じる手法だと思います。



以上、心に浮かんだことをお酒を飲みながら徒然なるままに書いてみました(笑)
[山本五十六と上杉鷹山とガルシアへの手紙とS字カーブ理論]の続きを読む