政治・経済・社会

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2011年3月11日、東北・関東地方を襲った未曾有の大地震から3か月が経ちました。
記録的な大津波を伴った今回の震災被害の規模は1995年の阪神大震災をはるかに上回り、死者は1万5000人を超えるとともに多数の方がいまだ行方不明で、被災された方やご遺族の気持ちを想うと胸が締めつけられます。

今なお、昼夜問わず被災地区の復旧・復興作業に当たっている自衛隊、消防、警察、役所、ボランティアの方々と福島第一原発の現場作業員に心より敬意を表します。

家族や生活を一方的に奪われた被災者の方々の気持ちに寄り添った行政や支援がされるように、我々は同胞として関わっていく責任があります。
また政府には、今後同規模の地震や津波が予想されるが防災対策の充分為されていない地域については居住制限を検討するなど、国民の生命と財産を守るための「超然とした」判断も必要とされます。

国家も国民も、今後のエネルギー問題と政策についてこれまでの常識だった枠組みから脱却し、新たに震災後のレジームを模索していかなければなりません。すなわち「電力の安定供給」という、日本では当たり前だった恩恵を享受できなくなる可能性を受け入れる覚悟です。
一般家庭においては節電への意識変革で済みますが、大きな電力を必要とする工場や企業にとって、電力不足や電気代の高騰という問題は昨今の円高と相まって経営をひっ迫し、国内産業の海外流出という結果を招く恐れがあります。

今回の震災による原発事故を受けて、ツイッターなどで国内原発の全稼働について断固反対し、コスト高な自然(再生可能)エネルギーへの早期転換を声高に主張するヒステリックな著名人たちは、その結果が日本全体に及ぼすデメリットをどこまで考えているのか疑問です。

今回の災害を機に、個人的に思ったことをいくつか記します。
 
■所有しない生き方
いわゆるタンス預金などで手元に大きなお金を置いておくことは、盗難はもちろん津波や火事などの災害に対してもリスキー。やはり財産の管理は銀行や保険といった近代的制度である金融機関を活用すべき。ちなみに2008年に日本銀行がタンス預金について行った調査報告では、およそ30兆円!が自宅に眠っているとのこと。
家族のアルバムや重要な書類もデータでウェブ上にて分散管理する。管理企業からの情報漏えいリスクもあるが…。
土地や家などを持たず賃貸などを利用する「所有しない生き方」
カリスマブロガーちきりんさんのエントリ「"所有"という時代遅れ」にも考察あり、「所有というのは、不便で原始的で無駄の多い“使用価値の確保の手段”」とは言い得て妙。
勝間和代氏も、持ち家でローンを組むのは地価の下落率と金利を考えれば一番のリスクと著書で述べている。
「クラウド化」「レンタル化」は新規ビジネスの成長カテゴリとして注目。

■国家戦略の見直しと災害対策
今後の日本は人口減少で成長戦略描けない。税収が減っていく現実を念頭に国家戦略を見直すべき。
次世代発電へのイノベーションが日本で起こるように投資。
地震や津波対策できてない原発は止まる可能性あり。震災後初の夏場を乗り切れるか。首都圏や工場への影響。
国内マーケットが縮小する中で魅力的な国家づくりができるか。
トップを目指すべきところでは目指す、2番でいいと考えた時点で2番にもなれない。国家としてやらないことをトレードオフし資源を集中。
地デジ放送の3秒遅れは災害速報に致命的。
漁業組合の積立金はどうなっているのか?保険は?
被災地の再建計画

■健康リスク
放射線より喫煙や受動喫煙による健康リスクの方がはるかに高い。
日常生活における様々な健康被害。
チェルノブイリでは依然として高い放射線、コンクリートで覆われた「石棺」の耐用年数は30年。

■心配される影響
例えば、iPhone5やiPad2などは部品不足で製造できなくなり発売が遅れる、あるいは流通量が極端に減る。
必要量が調達できなくなれば、日本製から韓国・台湾など他国の部品に切り替わっていく。
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キャロル・オフ著「チョコレートの真実」を読み終えました。

チョコレートといえば、子供たちの大好きなお菓子の代表格です。甘くてちょっとほろ苦いチョコの風味は、ケーキやアイスクリームなど様々な種類のスイーツの材料としても欠かせません。
そのチョコレートの原料となるカカオ豆ですが、最大の生産地は日本人になじみ深いガーナではなく同じ西アフリカのコートジボワールで、欧米では古くから苦味や酸味の強いコートジボワールのカカオ豆が多く消費されています。一方、日本で使われるカカオ豆の8割は、日本人好みの風味や政情が安定していることなどの理由でガーナから輸入されています。

少しタイムリーな記事ですが、2011年1月26日の日経新聞では、コートジボワールの政情不安により同国のカカオ豆の輸出が全面的に禁止され、2月14日のバレンタインデーを前にカカオ豆価格が急騰していると報じています。
前年11月の大統領選挙に勝利したワタラ元首相が、選挙結果を無効として政権に居座るバグボ氏の有力な資金源であるカカオ豆の輸出を禁じることで、氏の勢力を弱体化させるのが狙いです。
このように、コートジボワールでは長年にわたり一部の権力者によってカカオ豆をめぐる利権が独占され、不当な低賃金や長時間労働によって劣悪な環境で働かされている農園労働者から搾取されてきました。

本書では、カカオ豆をめぐる暗黒の歴史を検証し、かつて植民地時代に綿や砂糖の栽培地で行われていた奴隷制農業さながらの実態が、コートジボワールにおけるカカオ豆の生産現場で今でも行われているという衝撃の事実が、女性ジャーナリストである著者の危険を顧みぬ徹底した取材によって赤裸々に描かれています。

1960年にフランスから独立したコートジボワールは、カカオ豆の「安定化基金」を設立して安定供給を図り、国の保護の元でカカオ産業を育成して「アフリカの奇跡」といわれる程に発展しました。ところが1980年代半ばにカカオ豆の国際価格が供給過多により暴落、欧米諸国との交渉に敗れ、90年代には貿易赤字に陥った政府がIMFの民主化圧力を受け、アメリカのチョコレート資本に屈して「安定化基金」を解体し、その結果カーギルやADM、ネスレなど欧米の穀物メジャーとの市場競争にさらされ価格決定権を握られました。更にその後の内戦ではカカオの収益が戦争の財源とされ、政府高官やゲリラ勢力から搾取される構図が生まれました。

アムネスティ・インターナショナルによると、チョコレート価格のうちカカオ豆農園主に渡るのは0.5%、200円のチョコレートではわずか1円です。そこから農園労働者に支払われる賃金はさらに安い金額になります。この市場価格の安さが児童労働、子どもの人身売買につながっていると指摘します。
カカオ農園で働かされる児童たちは、チョコレートを食べたことも見たこともありません。
彼らは隣国のマリなどから両親に売られ、そのほとんどは学校へ行くこともなく、奴隷のように扱われカカオ農業に従事しています。
世界中でチョコレートが愛される陰には、人身売買、児童労働、政府の腐敗、巨大企業の陰謀、貧困、民族間対立など、陰惨とした現実と不条理な問題が存在しています。

特に私が感じたのは、安価で良質な商品を求める消費者の姿勢が、他方で劣悪な生産環境を促進させているという現実です。
モノが安く手に入るということはどういうことか。その生産現場ではどのようなことが行われているのか。
100円ショップに並ぶ"Made in China"の商品は、都心部を中心に爆発的な経済発展を遂げる中国経済の陰で、地方の山村部の農民や工場労働者による過酷な労働環境のなかで生産されています。
日本を含めた先進諸国や海外企業は、価格面での国際競争力を重視するあまりそれらの事実を黙認し、社会や経済基盤の整っていない後進国において、圧倒的な政治力や資本力を背景に、児童労働など劣悪な環境が放置された現地企業に対して有利な契約を交わし取引をしているのです。
なぜなら、利益を最大化するためにはより安いコストで買い付けることが、資本主義における経済活動の原点ですから。

光があるから闇があり、富があるから貧困もまた確実に存在します。
我々消費者は、経済活動の裏側にある世界の現実にもっと目を向けなければなりません。
しかし先進国で生活する多くの人々にとっては、一次産業や生産現場に接する機会が少なく、人間の営みといったものに対する感覚が麻痺しているのかもしれません。そう考えると、我々の生活のもっと身近なところにまず解決すべき問題があるような気がします。

例えば、スーパーの店頭に並ぶきれいにパックされた精肉の裏には、生きた牛や豚や鶏が食糧として市場に供給される過程があり、誰かがそのような工程を担っています。そこでは一頭の牛が飼育され、出荷され、肉工場でばらされているのです。

※以下の部分には残酷な描写が含まれるので、苦手な人は読み飛ばしてください。

私はかつて所属していたボーイスカウトの活動で、鶏の飼育から屠殺、下処理、調理までを経験しました。
長いキャンプ生活の間、班ごとに割り当てられ自分たちで育てていた鶏を最終日に調理して食べたのですが、まず鶏の首をナタではね(鶏は首を切られてもしばらくは血を噴き出しながら脊髄反射で走り回ります)、足を縛って逆さ吊りにして体内の血を抜き、羽を一本一本むしり、肛門から指を突っ込んで便を掻き出した後、調理するわけです。
(余談ですが、ある日のメニューはドッグフードでダシをとり、ヘビ、トンボ、カエル、イナゴ等を煮込んだスープでした)

※ここまで

私の場合はこうして「食物連鎖の頂点にいる人間がしているのはこういうことなのだ、きれいごとでないのだ」という現実を中学時代に目の当たりにしましたが、学校でも社会教育の一環として上記のような体験をする機会や一次生産・加工現場の見学などをもっと取り入れる必要があるのではないでしょうか。

また、欧米諸国はかつて植民地統治によりアジアやアフリカの人々から搾取を行いましたが、現代においても資本主義という経済原理のもとで同様のことが続けられています。
「西側諸国はもうこれ以上アフリカから搾取するのを中止すべきだ」と訴える、ある黒人リーダーの言葉が胸に突き刺さります。

現在、途上国の自立や環境保全のため公正な価格で取引をする「フェアトレード(公正貿易)」という試みがあります。
しかし、アメリカのチョコレート市場でもフェアトレードのものは市場占有率が1%にも満たないそうです。またフェアトレードのチョコレートに使われるカカオ豆は西アフリカ産以外のもので、直接これらの地域のカカオ豆産業従事者への手助けにはなっていません。

著者のキャロル・オフは、タブーに踏み込んだ命がけの取材を通して至った想いとして、著書の最後にこう述べています。
「これから先の未来においても、ずっと昔から続いてきたこの不公正な現実がなくなることはないだろう」

確かに人間が欲望のままに消費を続けている限り、これらの不条理な貧困問題は世界からなくならないのかも知れません。
日本でも、所得の低い非正規雇用者などは生活のために安い海外商品を選ばざるをえません。
それでも我々は、まずは一人ひとりが行き過ぎた消費行動を考え直し、適正な価格のものを買う取り組みを始めていくべきではないでしょうか。


【参考サイト】
アムネスティ・インターナショナル日本
特定非営利活動法人ACE「チョコレートと児童労働」
フェアトレード情報室「子供の奴隷が作るチョコレート~カカオ生産現場の児童労働」
コートジボワール大使日誌「安定化基金の破綻」
Democracy Now! Japan 
[先進国の大罪]の続きを読む
このところの民主党代表選を前にした鳩山前首相の軽はずみな発言に憤りを感じます。
「小沢氏を応援するのが大義だ」
「管首相の政策に友愛政治が見えない」

「政治とカネ」の問題や普天間基地移設案での迷走で、小沢幹事長を道連れにして引責辞任。
自分が総理のケツ割って管氏に尻ぬぐいをさせておいて、3カ月もたたないうちに公然と小沢氏を支持するとは、開いた口がふさがりません。

2009年の衆院総選挙で民主党を大勝させ政権政党へのきっかけを作り、鳩山首相の誕生に大きな役割を担った小沢氏に恩義を感じているようですが、その「鳩の恩返し」は小沢氏への個人的な恩義に過ぎず、今回の鳩山前首相の軽率な行動は悪戯に政局を混乱させてるだけで大義でも何でもありません。

そもそも、大義とか筋とか言いだす人間は思考停止してます。
困難な状況下でも的確に判断を下し、その都度ベスト(あるいはモアベター)な解決方法を責任を持って導き出すべきでしょう。
友愛も個人の信条としては大いに結構ですが、政治に友愛を持ち出すと国民感情に配慮し過ぎる結果、国家の大局を見据えた果敢な決断が出来なくなります。だから鳩山内閣は普天間基地問題のようにいちいち世論や住民感情に振り回されて、失敗や迷走を繰り返したんです。国民全員を納得させる政策など存在しません。

今回の民主党代表選を通じた実質上の首相選びは、日本を導くリーダーとしての資質をはかる上で必要な過程だと思います。小沢氏の出馬で管首相の目の色もようやく変わってきましたし。「石にかじりついてでもやる」という信念と意志と説得力と具体的な構想がなく、ノープランで消費税増税を唱えた管首相に「増税止むなし」となりかけた世論も失望した結果、2010年の参院選で惨敗したわけですから。
 
景気失速の懸念があるかもしれませんが、消費税増税と行政の無駄削減はどちらか一方ではなく、待ったなしで同時にやるべきです。これ以上財政再建を先送りにすると、若い世代の未来への不安感から少子化は更に進んで国内市場は縮小、消費が落ち込み日本の経済成長は望めません。また、みんなの党の渡辺代表の唱える「名目4%成長で消費税据え置き」では、少子高齢化の人口減による税収の減少などの視点が欠けており不十分です。

一方、政治は数の論理だという現実を誰よりも熟知している小沢氏の場合、政権を握った後ねじれ国会をどう立ち回るのか興味はあります。ただ前提として「政治とカネ」問題がクリアにならない限り、野党の追及で国会自体が機能しないでしょう。
また衆院選での勝利は、国民が民主党のマニフェストを支持したのではなく、ただ自民党に愛想を尽かしただけだという事実を忘れているのでしょうか。この期に及んで「マニフェストは守る」「消費税は引き上げない」「子ども手当は満額支給」とか言ってます。
票獲りや政局ばかりを意識した小沢氏の、国民を惑わす佞言(ねいげん)は断つべしです。

冒頭の話から随分逸れましたが、ともかく今回の代表選が終わるまで鳩山さんにはこれ以上「ハト」のように首を突っ込まないで欲しいですね。

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朝夕の通勤通学時や混雑した歩道で、歩行者の間を猛スピードですり抜けていく自転車。
思わずヒヤリとしたことはありませんか?

日頃自転車によく乗る人にはもちろんですが、歩行者の立場からも見過ごせない重要な記事がありました。

東京や大阪など主要4地裁の交通事故専門の裁判官は今年3月、「歩道上の事故は原則、歩行者に過失はない」とする「新基準」を提示した。
07年の道交法改正(施行は08年)で歩道を走れる条件を明確にし、車道走行のルールを厳格化した。
自動車やオートバイの事故では、歩行者側の過失の程度により車両側の責任を軽減する「過失相殺」の基準が示されているが、自転車にはない。
歩道上の事故については道交法で自転車の走行が原則禁止され、通行できる場合も歩行者の安全に注意する義務がある。
「事故の責任は原則、自転車運転者に負わせるべきだ」とした上で、運転者が児童や高齢者でも変わらないとし、他の3地裁も基本的に一致した。
現在自転車には自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)のように所有者が強制加入する保険がない。

(2010年8月21日 自転車:歩行者との事故に高額賠償判決…過失相殺認めず(毎日jp)より抜粋)



自転車は軽車両なので車道を走行する(自転車通行可の標識がある歩道を除く)のが原則ですが、2008年(平成20年)に施行された改正道路交通法で例外として以下の場合も歩道の通行ができるようになりました。

・13歳未満の子供や70歳以上の高齢者や身体の不自由な人
・交通の状況からみてやむを得ない場合

しかしそのような場合でも、歩行者との事故が起こると自転車側に全ての過失が問われます。また、歩道上にある自転車通行帯も、厳密には歩道の一部と見なされますので安心して走行できません。

歩道上での自転車と歩行者の事故は、原則として歩行者に過失はないというのが4地裁の提示した見解です。

さらに恐ろしいことに、例え自転車側が児童を含む未成年や高齢者であっても過失は軽減されません。
小さいお子さんを持つ家庭でも、接触した歩行者が高齢の場合重大な事故に発展する恐れがあるため、まずは自転車のマナーやルールを親がしっかりと理解し、子供たちに責任を持って教えていく必要があります。

ちなみにあまり知られていませんが、自転車がチリンチリン!とベルを鳴らして歩行者に道を開けさせる行為は「歩行者通行妨害」(2万円以下の罰金または科料)として取り締まりの対象になります。携帯電話の使用や傘をさしての片手運転も安全運転義務違反(3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金)です。

自転車に乗る際には、自転車通行可の歩道で歩行者の安全を守り注意深く通行するか、もしくは車道脇を自動車やバイクに注意して走行するのか、いずれかになります。ただし、道交法の原則を守り車道を左側端に沿って走行するのは、バイクの追い越しや大型車通過時の風圧、駐車車両の回避、路面脇に砂利がたまって滑りやすいなどの理由から、危険を伴うのが現状です。

また歩行者が悪意を持って自転車にぶつかってくるケースも考えられます。
その場合、交通事故で立件ということになれば自転車側の重過失傷害に問われる恐れがあります。怪我がなくても事故ということで病院に行けば、たいてい全治2週間の打撲程度の診断書を書いてもらえます。歩行者の過失をとられないことを逆手にとって治療費や休業補償などを請求する悪質な手口には注意が必要です。

自転車には自動車のように自賠責保険がないため、所有者自身で自主的に保険加入をする必要があります。
かつては損害保険会社が自転車総合保険を扱っていたのですが、改正道交法により自転車の通行ルールが厳格化された2008年以降は減少傾向にあります。

2010年8月現在、自転車に適用される賠償責任のある保険を挙げておきます。

まずは、自転車購入時に貼ってあるTSマーク(自転車安全整備士によって点検・整備された自転車に貼られるシール)につく保険です。
しかしTSマーク付帯保険の賠償責任補償は、支払い条件が「死亡又は重度後遺障害(1~7級)を負わせた場合」と非常に厳しく、補償期間も1年間で、更新時には自転車整備士の点検を受け、点検料(1500~2000円)+交換部品代がかかります。毎年自転車を有料で整備点検に出す人は少なく、加入率も2%程度のようです。

損保各社が販売している普通傷害保険にも自転車事故時の賠償責任は補償されますが、保険料は割高です。

火災保険や自動車保険の特約として付けることも可能で、保険会社からみても単体で販売するよりもコストがかからず、安く加入できるのでお勧めです。またクレジットカードに付随する傷害保険の中には、カード所有者の自転車事故をカバーするものもあります。

万が一自転車で事故を起こした際、自分や家族に適用される保険に入っているのか、一度確認しておくべきです。
自転車というのは便利でエコで手軽な移動手段なのですが、同時に非常に怖い乗り物であることを認識しておきましょう。

【参考】
自転車事故で賠償5千万、実刑、失職…加害者に重い代償(毎日jp)
自転車保険:低い認知度 損保各社、販売中止 警察庁所管系も加入2%
[自転車に潜む危険]の続きを読む
2010年2月14日放送のテレビ番組『オレたち!クイズMAN』の中で、オードリーの若林氏が、
「NFL(アメフトのプロリーグ)の人気の秘密は各チームの戦力が拮抗しているためだが、それはなぜか」
というクイズを出題していました。

答えは「アメフト全体で売り上げた収益を均等に再分配しているから」だそうです。

要するに、チーム間での資金格差を無くして、補強に不公平が出ないようにするという仕組み(「レベニュー・シェアリング」というらしい)ですが、それが反社会主義の国アメリカで成功しているというのがちょっと意外ですね。

NFL日本公式サイト『NFL JAPAN.COM』によれば、NFLは「レベニューシェアリング」に加え「サラリーキャップ(チームの全選手の年俸総額に上限を設ける)」「ウェーバー制ドラフト(成績最下位チームから順に選手を指名できる)」という3つのシステムによって、各チームの戦力や資金力を均衡させています。
それにより、ニューヨークのような大都市にあるチームも、地方の小さなチームも、フィールド上では同じ条件で競い合えるわけです。
(※なおサラリーキャップ制については2010年度シーズンは適用されていません。)

各チームの優劣や資本の差を無くし、利益を公平に分配し、チームの給与総額の上限を決め、戦力のバランスを取ることで全てのチームに均等に勝つ機会を与えるというNFLのシステムは、一見、貧富の差をなくしすべての国民が平等である社会を目指した社会主義や共産主義的な発想にも思えます。
しかしその狙いは、チームの実力を伯仲させることで白熱したゲームを演出するためで、エンターテインメント要素を高めてプロスポーツとしてのアメフトの人気を維持させるところにあります。

所属する選手にとっては、サラリーキャップによる制度上の年棒上限は存在するものの、他のプロスポーツと同じく実力や人気、将来性に応じて年棒が変わるのですから、プレイのモチベーションは上がります。

しかし、レベニューシェアリングによって最終的に各チームの収益が再分配されるならば、NFLの個々のオーナーのチーム経営へのモチベーションはどのように、何によって保たれるのでしょうか。
メジャーリーグやNBA、欧州のサッカーリーグなどのプロスポーツにおいて、一般に企業や個人のオーナーがチームを所有する理由は、人気・実力ともに備えたチームを作り上げたり、またそのようなチームを経営することで収入や知名度のアップなどの恩恵を得るというスポーツビジネスが成り立っているからです。
(日本のプロ野球においては、球団独自では黒字化できず、親会社からの資金援助により企業の宣伝目的で存続する万年赤字球団も存在しますが、プロ野球自体が非常に欠陥だらけの行き詰った古いビジネスモデルといわざるを得ませんね)

実はNFLのチーム経営というのは、オーナーから見れば非常に安定したスポーツビジネスなんです。
2007年度の資産価値のチーム平均は、NFLでは9億5700万ドル(約1053億円)なのに対し、MLB(メジャーリーグ)は同4億3100万ドル(約474億円)、NBA(全米バスケットボール協会)が同3億7200万ドル(約409億円)、NHL(全米アイスホッケーリーグ)が同2億ドル(約220億円)となっており、他のプロスポーツに比べて抜きん出ています。
また、アメリカの経済誌フォーブスが2004年に発表したアメリカメジャースポーツの各クラブチームの資産価値の格付けランキングでは、16位のニューヨーク・ヤンキース(メジャーリーグ)以外は上位33位までをすべてNFLの32チームが占めています。
ウィキペディア(Wikipedia)より)

各チームの収入の約7割はリーグからの分配金で占められており、例えばテレビ放映権やチケット収入、ライセンスグッズ収入やスポンサー収入は一旦リーグにプールされ、分配金の対象となります。
一方、ローカル収益といわれるプレミアムシートの販売やローカルスポンサーからの収入などはチームの収益となるため、経営努力によってチームごとに独自の収益を上げることが可能です。また、サラリーキャップ対象外のコーチの強化などにより戦力アップのための工夫がされています。

つまりリーグ全体で豊潤な資金を分配し、戦力や資金を平均化させて健全な経営を維持しつつ、各チームの創意工夫と努力によってはさらに収益を上乗せさせることができるわけです。
それでも、最近の10シーズンを振り返っても異なる7チームがスーパーボウル制覇を達成しているように、戦力に圧倒的な格差が生まれるわけではありません。

かつて優れた理想を掲げながらも社会主義が凋落していった原因は、権力の集中による政治の腐敗や指導者と労働者に存在した埋まらない格差のためだと言われていますが、多くの人が指摘する一番の要因は、やはり他人の数倍働いても生活水準が向上しない上に私有財産が増えないということに尽きるのではないでしょうか。

創意工夫や努力が実らない社会や組織が繁栄することはありません。
個人個人がいい暮らしをしたいという願望が情熱となり、努力が報われることでモチベーションが上がり、ひいては社会の発展に貢献し、生活の向上につながるわけです。
つまり自己実現を達成し、富と名声を手に入れたいという人間本来の欲求に立脚したことが、資本主義が今も存続する理由のひとつです。

世界中の人々は今、リーマンショックに端を発した世界金融危機を経験し、その原因を招いた金融資本主義に不安を覚え、その後に選ぶべき新たな経済・社会システムを模索しています。

以前『アメリカ発・世界同時不況の真実』でも書きましたが、サブプライムローンのような不良債権が仕込まれた金融商品の流通や土地の売買など、実体経済と離れたところで生産性のない取引が行われています。その結果、不動産・金融業がアメリカのGDPの実に7割近くを占め、富める層がマネーゲームによってますます富み、破綻した金融機関のCEOやマネージャーでさえ巨額の退職金をもらえるなど歪んだ収入格差が指摘されています。

中国は、90年代に市場経済を取り入れ急激な発展を遂げている社会主義国家として興味深い国です。
その圧倒的な人口が可能にする生産力と市場規模により、かつての世界の「工場」から世界の「市場」と変化を遂げつつあり、いまやアメリカに次ぐGDP世界第2位の経済大国となりました。
しかしその反面、深刻な環境破壊問題や資源の浪費、都市と農村の巨大な経済格差、知的所有権が軽視されコピー商品が横行するなど、多くの問題を抱えています。

一方、資本主義体制を維持した上で福祉社会を実現させているのが北欧のデンマーク、スウェーデンなどです。
両国ともすべての国民の生活をまさに「ゆりかごから墓場まで」平等に国家が保障し、その財源としてGDPの約50%に上る税金と社会保険料負担でまかなう国です。教育は小学校から大学院まで無料、医療費も全額無料で、高齢者福祉や年金制度も充実しています。
ですが近年では世界的な不況の影響により経済の停滞が深刻で、重税の負担による高福祉政策が陰りをみせています。

少子高齢化の進む日本は、国内市場と消費の縮小によりGDPはこの先減少を続け今のままでは税収が増加しないことは明白なため、政府がきっちりとしたビジョンを示し、限られた国家予算を国民の年金や保険、教育や介護福祉などの社会保障に対しどのように再分配していくかが迫られます。
では、少ない税収を前提にした上で最低限の福祉をまかなう「小さな国家」を目指すのか、しかしそれでは高齢化社会への対応が不十分です。

政府はすぐにでも日本企業の国際競争力を再び高めるために法人税減税の議論をし、かつ不足している財源確保のため早急に消費税を上げる政策をはっきりと打ち出すべきです。
民主党は消費税を4年間上げないと言っていますが、消費税の引き上げを1年遅らせるごとに、その遅れを取り戻すのに10年かかるとの試算があります。

この20年間で日本では13人もの首相が代わりました。対して世界の主要国ではアメリカが4人、イギリス、フランス、ドイツ、ロシアは3人、中国は2人です。
これでは、政治家は次の選挙を念頭に置いて目先の損得ばかりを追求するだけで、消費税率アップの早期導入など国家の大局をにらんだ判断がされるはずがありません。

ちなみに、マルクスの唱えた社会主義とは「発達した資本主義経済が社会主義経済へ移行する」、つまり市場原理の導入によって経済を発展させ、それを基に社会主義社会を実現し、さらに共産主義社会を目指すというものでした。

今やアメリカでMLBやNBAを人気やチーム収益で凌ぐスポーツである、NFLの「利益公平分配システム」による成功事例には、新たな社会システムの構築とまではいわないまでも、勝者と敗者にわかれるのではなくお互いが共存共栄できる、競争原理を残した社会資本主義社会へのヒントがあるように思います。

【関連記事】
アメリカ発・世界同時不況の真実
これからの時代を生き残るためには

【参考資料】
週間ダイヤモンド 2010年3月13日号
[資本主義の国アメリカで成功する利益公平分配システム]の続きを読む
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